エコネットプロジェクトの平野です。
第２回に引き続き、高橋あすかちゃんの活動をあすかちゃん本人から紹介してもらいます。
それでは、あすかちゃんお願いします。

こんにちは！高橋あすかです。
第３回は『スタディツアーで学んだ、久米島で起きている環境問題』について今回も２回に分けてお話します。

前回のブログでお話した通り、スタディツアーでは「森・川・海」のつながり、そして人間活動の影響に着目して、実際に森を探検し、川に入り、海に潜ったりとフィールドワークを繰り返し、自分の体を動かしながら、自分の目で見ながら学びを深めました。

その中で見えてきたのは、「赤土問題」を取り巻く悪影響の連鎖です。

みなさん「赤土」を聞いたことがありますか？
沖縄の家といえば、「赤い瓦屋根」が象徴的ですが、その原料に使われているのが「赤土」です。
首里城にも久米島の「赤土」が使われているそうです。

そんな赤土ですが、粒子が細かいのが特徴で、一般的な土壌よりも水に流されやすい性質があります。
（写真：サトウキビ畑）
赤土はサトウキビ畑などで露天していることも多く、直接雨が当たります。すると、表面の土は流されて、水路や川を伝って最終的には海まで流されてしまうのです。
特に台風や大雨の後には、河口から海に赤土が流れ出ている様子がはっきりとわかるほどです。

（写真：赤土流出）

このように海に流れ出てしまうと、今度はサンゴに悪い影響を与えてしまいます。
サンゴの中には植物プランクトンの一種「褐虫藻」が共生しています。サンゴが安全な住みかを提供する代わりに「褐虫藻」が光合成で作った栄養を受け取るという「共生関係」を築いています。

褐虫藻は、「光合成」で栄養を作るため、日光が必要不可欠です。
しかし、赤土が海に流れてくると海底に届くはずの光が遮られて栄養を作り出せなくなってしまいます。また、直接サンゴの上に積もることでより大きなダメージを与えることも考えられます。
そして悪い連鎖はさらに続きます。
サンゴが死んでしまうことで、サンゴとその周りの生態系をすみかにしていた生き物も姿を消してしまいます。
海の生物のうち４分の１はサンゴ礁と関わっているとも言われており、サンゴがいなくなれば海に棲む多くの生き物にも悪影響を与えてしまいます。